2015年3月22日日曜日

バイオリンのメンテナンスのお勧め

先日、1周年記念パーティーに急に誘われてお会いしました弦楽器工房カント ディ レーニョ(Canto di Legno)鈴木さんに早速バイオリンのメンテナンスと弓の毛替えをお願いしてきました。



鈴木さんはイタリアで修行後、イタリアでお仕事をされ昨年青葉台に工房を構えられた方です。なんと奥様のFannyさんも同じくバイオリンの作成をされていると言うことみたいです。



お預けする前の説明から仕上がりまでかなり満足で、今後はうちの楽器を定期的に見ていただこうと思いました。





さて、かつては実際に楽器を触れてみなくて購入をするのはありえない事でしたが、近年はネット通販やオークションなどで購入される方も増えています。

子供用の分数バイオリンなどはほぼ1年サイクルでサイズアップしていきますので、ネットでも中古楽器が常に一定数出回っています。うまく行けば新品の定価の数分の1程度で入手できたりします。

バイオリンに限らず楽器全般にそうですが、楽器として実際に良い音がするのは作成後ある程度年月がたったものです。ですので、新品にこだわる意味は全然ないと思います。

いつもピアノの調律をお願いしている方は「楽器として一番良い音がしだす50年くらいたったピアノが安価で海外に流れてしまっている」と嘆いていました。

ですので、オークションで購入→メンテナンスをして子供が使用→不要になったらオークションに出品→メンテナンスをして使用→(以下同じ)、と言うサイクルができると、購入して使用する方、楽器、工房にとって非常に良いと思います。

例えば分数バイオリンでしたら、弓の毛替えをしても数千円で済む事がほとんどだと思います。年に1度のメンテナンス数千円で楽器が良い状態で練習ができるのだから、絶対にした方がいいです。

通常サイズの楽器でも、弓は消耗品ですし、年に1度はメンテナンスをすると楽器によっては音が全然変わったりします。

町の楽器店でも弦楽器のメンテナンスを請け負っている所がありますが、専門店でない限り弦楽器の専門家が常駐している所は少ないでしょう。ほとんどが学校のブラスバンド部を対象にして木管金管楽器を重視しているか、エレキギターなどのバンドをする人がメインの顧客としているはずです。

直接楽器を持っていってアドバイスを受けながら「ここはこうする」「ここはまだ大丈夫だから次回以降にしよう」などと話を出来る事は、楽器をお願いするにあたってとても大事になります。

また、小さい頃からに工房に行く体験をして雰囲気に触れさせる事はその子の楽器に対する姿勢にとてもプラスになるはずです。

知らなかった方、工房なんて敷居が高いと思っていた方、是非この機会に試してみてはいかがでしょうか?


 



2014年11月19日水曜日

楽器をするにあたって、ネットでこうじゃなきゃダメと言うのは一切気にしない方がいいです

楽器はなんでもいいのですが、バイオリンなりギターなりを始めようとしたらとりあえず不安なので情報を集めようとネットで検索をかけたりすると思います。


たとえば「バイオリン 初心者」「ギター 始める」「ピアノ レッスン」などなど。


そうすると、まあ色々なアドバイスが出てくる訳です。


「10歳からではもう遅い」「キーボードではなくてちゃんとしたピアノでないと後々ダメ」「楽器は10万円以上じゃないと」「調弦はチューナーを使ってはいけない。耳で合わせるもの」なんとかかんとか……。


見るだけでやっぱやめようかと思ってしまうアドバイスがそれはたくさんあるはずです。


もしあなたが、
「時間はいくらでもある」
「お金もいくらでもつぎ込める」
「才能もやる気もあふれんばかりにある」

のならこれらのアドバイスは役に立つかもしれません。


でも現実は、
「夜9時以降は音が出せない」「夜会社から帰ってから少しずつ練習する」
「教育費は月収のうちからこれくらい」「他にもしたいことがあるからそっちの分も必要」
「始めてみても続くかどうかわからない」「楽器って弾けば音がでるものじゃないんですか?」

と言う中で、少しずつできることを増やしていって上達していくわけです。そのために講師は色々考えてしています。


音楽のことがわからなくてレッスンのイメージができないのでしたら、他の習い事などに置き換えてみるといいかもしれません。

少年野球のチームに入るのに「プロ野球や実業団に行けるかわかりませんが始められますか?」って言いますか?

10万円のバットを使えばどんな球でも打ちかえせられますか?


少年サッカーのチームに入ろうとしたら「専属のフィジカルトレーナーがいない所に入るなんて信じられない」って言われたら、それもそうだと思いますか?

サッカーボールはプロが使っている本皮のボールを使えばドリブルがうまくなりますか?


英語を始めようとしてる人が「イギリス英語じゃなくてちゃんとアメリカ英語を教えてくれないと困るよね」って言っているのを聞いてなるほどと思いますか?



そもそも、した事がない人が空想している認識と実際とでは、ずれているのが当たり前です。実際にしながら、具体的な実感を伴いながら認識自体も変化していくのが当然なのです。


ですから、最初のスタートは敷居を低くして、技術の上達とともに条件を上げていくべきと思うのです。


楽器を弾いていて「この楽器じゃやっぱなぁ」なんて思えるくらいになったらそれはしめたものです。そうなれば具体的に「こういう感じの明るい音が出るのが好み」や「ここが細いほうが弾きやすいからこれがいい」などと選べるようになるはずです。


これは別に楽器に限りませんが、「凄く高いもの」「標準的に思えるもの」「安いもの」を並べられると、真ん中のを選びたくなるものです。でも標準なんて実はないです。無理がない範囲のものするべきです。



それよりいかに練習をするかの方がよほど大事だと思うのですがいかがでしょうか?



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2014年8月3日日曜日

音大生、または音大を卒業した人と付き合うには

音楽をしてこなかった一般の人が音大生や音大を卒業した人と出会い、お友達になったりお付き合いするようになったらこのことには注意をしておいた方が良いと思います。含む僕の体験と経験からです。


音大に行くような方たちは、若いうちのある段階から楽器の練習をすると決めて行ってきた人たちです。毎日数時間を楽器の練習にあてるのは普通です。まずここを理解しなくてはいけません。

「バイオリンを弾いている奥さん」などと言うと、「朝日が風にそよぐカーテンの隙間から木漏れ日となって差す中優雅にメロディーを奏でている姿」などをイメージするかもしれませんが、実際は自分が決めたドリルをして課題にした曲を弾いてできないところ不満なところを繰り返して繰り返して繰り返して、と言うのを日々繰り返す訳です。知らない人が見て聞いていても全くつまらないと思います。練習ってそんなものです。

だから間違っても「ピアノと俺どっちが大事なんだよ」とか「バイオリンとわたし、どうなの?」などと言ってはと言うより思ってもいけません。それは男性が女性に「仕事と私どっちが大事なの」と言われたら間違いなく引いてしまうのと同じです。言われた側は「あ、この人そういう考え方するんだ……」と思います。

結論は、練習をすることはその人の一部なんだと理解しましょう、です。


えっ、そういう事を聞きたいんじゃない!どうやったら出会えるかが聞きたいんだ!ってですか?そんなのは知りません。ただ、僕は中学高校生の時から音大出たお姉さんが僕の師に「レッスンでプライベートな事とか聞かれて困るんですけどどうすればいいのでしょう」などと相談しているのを見て大変なんだなぁと思って見てました。そう言うの目的で楽器始めるのはやめて欲しいものです。



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2014年4月16日水曜日

安心のペットボトル温灸、超お勧めです!手や指の痛み、手首から肘にきて肩まで痛くなっていたりしていませんか?

古くからの武友のカリスマ鍼灸師こと若林さんの最新刊が発売されました。



楽器を弾く事は、紛れもなく身体運動です。「40代までは5時間くらい連続して練習しても全然平気だったけれど、50代になると続くかなくなった」など言う先生の話を聞いたりすると、アスリートの様な事をずっと続けてきているのだと感心するとともに、果たして自分がその年齢までし続ける事ができるのか、どうすればできるのだろうかとも考えさせられるのです。

このように身体運動の専門家ではなくても、日々の練習や仕事の中でちょっと自分で何かできれば全然楽になるのではないかと思うことは少なくないはずです。

まあ僕なんかは、飲みすぎた翌日になんとか早く回復できないかとか思うことしきりなのですが、たぶん「もしそんなツボがあって教えたりしたら、余計に飲んで内蔵壊す事間違いないから教えない」と言われるのがおちでしょう。

練習をたくさんして腱鞘炎になっても、僕も経験があるからよくわかるのですが、まずは痛くないようにしていればいいだろう、次になんとか自分で治す方法はないだろうかと色々物色、最後にどうしょうもなくなって病院や治療の専門家のところに泣きつく、と言う人がほとんどではないでしょうか?

「これはやばいな」と思ったら先に手を打つには、やばい状態を何度も経験してみないと判らないと言う逆説的なことがあるのです。これは部分的には手や指であったり、全体的には健康や病気などに言えることでしょう。

だから、この若林さんが強調する「養生」と言う考え方が大事になってくるのではないでしょうか?この辺りが、前半の症例別の温灸の仕方から後半の日々の生活が大事と言う養生と言うことを強調するところへとつながっていきます。

「健康のために○○を食べる」とか「○○ダイエット」みたいのに流れがちですが、「健康になる秘訣は幼児の頃にすべて教わっている」と言っています。

日常的な肩こり筋肉痛からちょっとした不調などを、大事になる前にちょっとだから自分で行えるための知恵が普通に書かれているので、本当にお勧めです。

また、子どもの為の温灸も写真で紹介していますので、お母さんたちには是非見てみて貰いたいです。


僕は筋肉痛や手にできるマメや水ぶくれ、打撲などは教わったこの方法を使うと実際に治りが早い事を実感しています。

音楽をしている人に限らず、皆さん、お試しあれ!


若林さんは毎朝「養生予報」をツイッターで行っています。興味がある方はフォローしてみてください。 https://twitter.com/asilliza メルマガも人気みたいです→鍼灸師が教える一人でできる養生法



かよう音楽教室
八王子でバイオリン


2014年4月7日月曜日

どれくらい練習すればいいのでしょう?

「どれくらい練習をするものなのでしょう?」、これはよく質問されることのひとつです。

答えは、できるならできるだけたくさん、しかないと思うのですが、これでは答えていないのと一緒です。

まったく行った事がない人は、まずは1日5分から、できるようになったら毎日30分、が一応の目安と僕は思っています。


5分と言うのは、実は3分でも1分でもよくて、とにかく1日1回はギターなりバイオリンなり楽器を触る習慣をつけるためのものです。最低1分くらいにしておけば毎日続けやすいし、1分すれば1分で終わるはずなく5分くらいはやっているものです。

これまでに行ったことがない訳がわからない楽器をそもそも練習になっているかいないのかも判らずに30分や1時間拘束される、と言うのは苦行以外にないと僕は思います。これは解けない数学の問題を眺め続けるようなものです。

楽器を弾くと言う事は、行った事がない人が思っている以上に身体運動的なことです。30分弾き続けるというのはできる人にとっては何でもないことなのですが、指がその状態になっていない人にとっては、指先を潰され続けて指に関節技をかけられているようなものなのです。

これは何も楽器を習うと言う事に限った事ではなく、スポーツでも何にでも言えることだと思っているのですが、そもそも何を練習したら判らない最初のときの当初の目標は、とりあえずレッスン時間にレッスンをし続けられる事を目標にするのが判りやすく、自分にとって具体性がある事となるとなります。

それができてから、その先は考えたり工夫したり相談をすればいいのではないでしょうか?できる前から心配しても、できるようにはならないですし。自分にとって具体性がない事を想像を膨らませて心配しても、ネガティブな妄想しか浮かんでこないのは経験上間違いありません。



2013年11月4日月曜日

「音感教育幻想」に関して思うこととか

一度聞いた曲を耳コピしてそのまま弾けたりするのは、憧れますよね。

楽譜は読めないけれども、耳で聞いた曲は全部トレースできたりとかとか。

よく伝記に載るような音楽の偉人とか有名なアーティストのエピソードとか、身近にいるような小学生の子の話とかとか。

走るのは遅いけど、本を読むのは苦手だけど、音楽なら一度聴いた曲は忘れないとか。


…………………


僕も以前にそう思って、自分の師匠に聞いた事があります。その時に言われたのが「教室に来てから今まで何を喋ったか、全部言ってごらん?」

もしここまで読まれた方、今から1時間前から何を喋ってどう会話をしたか、その通りに再現できますか?

できた方、それは音楽に限らず古典を暗唱したりとか教科書を丸暗記したりとかを、なんで他の人ができないのが不思議だった方でしょう。


幼児早期教育にパラパラカードをめくるのを覚えさせたり、本1冊を凄い速さで読んで暗記したりなどと言うパフォーマンスのコマーシャルを見る事があります。僕自身がした事がないのでこの事については特に何も言えませんが、音楽、特に幼児などに楽器をさせると何故かこのような事ができるようになると思う方が出てくるようです。

また、楽譜は読めなくても耳で音を取れればいい、と考えられる方もいるようです。


これら、全部できればいいですが、もし天才的な記憶力も身につかず、なんでも耳コピもできるようにならないで、楽譜も読めなかったら、その子に残るのは大変だったと言う記憶だけです。


Dreams come trueの吉田美和さんは楽譜が読めないけれども作曲している、などと言われるかもしれませんが、天からの才能がある方は教育とかしなくても大成するからアーティストの訳です。


普通に楽譜が読めて演奏ができる、この状態を普通にできる様にするのが大事だと思うのです。



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2013年6月26日水曜日

バイオリンを始めるのは、敷居が高いらしい?

どうも一般的なイメージとして、「バイオリンを習うのにはお金がかかる」と思われているようです。

楽器のイメージが、「よいとこのお嬢様、おぼっちゃんが行うもの」なんでしょうか?

あと、よく言われるのが、「音大に……」と言うものです。

バイオリンを弾く人=音大に進む人、となっているイメージなんでしょうか?

サッカーを始めるのに「Jリーグに行けるかわからないけど、させてみたいのです」とか、野球の少年団に入るのに「プロ野球や実業団とかはまだ考えていないのですが」と言っているように僕は感じます。

「そういう風にしている人を私は知っている」と言われても、そう言う方はどこの世界にもごく一部は必ずいるわけで、一般的ではないと言うのが世間の常識だと僕は思うのですが、どうもバイオリンだと違うようなのです。

いきなりプロユースに入る事だけが始める事と言うのはかなり極端な思考と思うのだけどなぁ。

ちなみに、小学生の子がバイオリンを始めるとしたら、これくらいから始められます。




分数バイオリンは2年に1回くらいは子どもの成長に合わせて買い換える事は必要ですが、あとは楽譜が1冊2000円くらいなものです。

もちろん、いい楽器を使えば音はいいし、楽器に助けられる部分が多い事は多々あります。でも「子どもの耳に影響云々」と言うのを病的に気にするのであれば、アイドル歌手とかの歌が流れてくるたびに耳をふさがないといけなくなりません?

「音感を身につける」と言うのが目的であるのなら、指導者が正確な音を出して的確に指摘する事が一番重要で、楽器のせいにしてもなぁと思うのです。

仮に100万円の楽器を使って身につく可能性?が100、5万円の楽器で身につく可能性?が50としても、やらなければ0ですし。



比較として少年野球を見てみます。




他にも試合用のユニフォーム、バットやグローブを入れる専用の袋、ソックス、などなどが必要な事は安易に想像できます。当然、身体の成長や消耗とともに買い替える必要があります。

上記のバイオリンと比較しても、全然安くないですよね……むしろかかりそうな気がします。


子どもが大きくなってからも続けるかどうか判らないならば、初期投資はまずは小さくして、続けそうな確信が持てた段階から大きく投資していけばよいのではないかと思います。

その時にいい楽器をプレゼントできるように貯金していく方が夢があっていいのではないでしょうか?



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